転職活動をしているとき、一番こわかったのは「内定がもらえるか」ではありませんでした。入ってみて、思っていたのと違ったらどうしよう。これが、ずっと心の底にありました。
求人票や面接で聞いた話と、実際に働いてみた現実。ここがズレていたとき、入ったばかりの自分に何ができるんだろう。そう思うと、内定の連絡をもらっても、どこか手放しでは喜べませんでした。
そして、その不安は、入社して早々に現実になりました。この記事では、私が実際に経験した「配属違い」と、そのときに転職エージェントがどう動いてくれたかを、正直に書きます。
入社して早々、「聞いてた話と違う」が起きた
働き始めてすぐ、事前に説明されていた配属と、実際の配属が違うことがわかりました。
頭に浮かんだのは、ただ一つでした。聞いてた話と違う、どうしよう。
転職してきたばかりです。右も左もわからない中で、いきなり「話が違う」という状況に置かれて、どう動けばいいのか見当もつきませんでした。
かといって、会社に直接「説明と違います」と切り出すのは、正直、気が引けました。入ったばかりで波風を立てたくない。これから一緒に働く人たちです。第一印象で「面倒な人」と思われたくない。そんな気持ちが先に立って、言葉を飲み込んでしまいました。
たぶん、同じ立場なら多くの人がこうなると思います。おかしいと思っても、入りたてだからこそ言い出せない。これは、中途で入った人間が一番抱えやすいジレンマかもしれません。
言いにくいことを、エージェントが受け止めてくれた
一人で抱えていても答えは出ません。私は、転職のときに間に入ってくれていたエージェントに相談してみることにしました。
このときの返しが、今でも印象に残っています。エージェントは、こう言ってくれました。
「それは私も聞いていませんでした。どうしますか。すぐにお伝えすることもできますが、伝えるか伝えないか、タイミングやニュアンスは、あなたの思う通りにします」
この一言に、ずいぶん救われました。
勝手に話を進めてしまうわけでもなく、「まあ我慢しましょう」と流すわけでもない。どうするかの主導権を、こちらに渡してくれたのです。伝えるかどうか、どんな伝え方をするか、いつ伝えるか。全部、自分のペースで決めていい。そう言ってもらえたことで、ようやく冷静に「自分はどうしたいのか」を考えられるようになりました。
働きながら、入りたての職場で、言いにくいことを抱える。この状況で間に入ってくれる人がいるというのは、想像以上に心強いものでした。
会社に伝わって、配属はそのまま。でも誠実な対応が返ってきた
相談の結果、エージェントがタイミングを見て、会社側に状況を伝えてくれました。
正直に書いておくと、これで配属が変わったわけではありません。最終的に私は、配属はそのままで、その部署で自分が頑張る方を選びました。
意外だったのは、会社側の反応です。上層部が、中途で入ったばかりの私に対しても、しっかりと謝ってくれました。そのうえで「部署異動という形もできますよ」と、選択肢まで用意してくれたのです。
異動を断って今の部署に残る、と決めたのは自分自身です。ただ、入りたての一社員に対してきちんと頭を下げて、別の道まで示してくれた。その対応に、私はこの会社の誠実さを感じました。最初の「聞いてた話と違う」で固くなっていた気持ちが、このやり取りでだいぶほぐれたのを覚えています。
転職は「内定」がゴールじゃない
転職活動をしていると、情報の多くは「内定をもらうまで」に集中しています。書類の書き方、面接の対策、年収の交渉。たしかに、どれも大事です。
でも、本当に不安なのは、その先ではないでしょうか。入った後、思っていたのと違ったとき、どうなるのか。ここの話は、なぜか驚くほど少ない。
私の経験で言えるのは、入った後にこそ、間に入ってくれる存在の価値があるということです。言いにくいことを、こちらの気持ちを汲んだ上で、適切なタイミングで代わりに伝えてくれる。しかも勝手に動かず、決めるのは自分。あのとき一人で抱え込んでいたら、もっとこじれていたかもしれません。
だから、転職エージェントを選ぶときは、登録して終わり・内定をもらって終わり、ではなく、入った後も頼れる相手かどうかを意識してみてください。求人を紹介してくれるだけでなく、入社後の困りごとにも向き合ってくれるか。そこまで見て選べると、転職した後の安心感が変わってきます。
転職のゴールは、内定ではありません。入った先で、自分が納得して働けること。そのために、伴走してくれる相手を、まずは一社、登録して話してみるところから始めてみてください。

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